コラム:正しい「現場の見方」

正月に、新潟に強い寒波が来ていました。
私は、予定していたスキーに行くかどうか、一瞬迷いました。

ニュースでは、
「記録的寒波」
「大雪警戒」
と繰り返し報じられていました。

しかし、経験的に山の天気は気まぐれ
ということを知っており、
まずは現地に行き、
実際の天候を見て、判断することにしました。

そして、現地の状況と、地形や風向きを踏まえ、
いつもと違う、近隣のスキー場を選びました。

結果、そのスキー場では雪はほとんど降らず、
コンディションは良好でした。
(いつもの所は吹雪でした)

やはり、現場に行くことは大事と
改めて感じた次第です。

 

さて、
「事件は現場で起きている」
「現地・現場主義」

仕事でも、よく言われます。
その通りだと思います。

しかし、
現場は、行っただけでは「見え」ません。

 

現場を見るとは

会議室だけで結論を出さない。
部下の話を鵜吞みにしない。
資料・資料だけで判断しない。

机上ではなく、
実際に現場を見て判断をするということ。

自社の業務現場。
顧客の工場。
店舗やコールセンター。
消費者が使っている場面。

つまり、
物事が本当に起きている場所に身を置くこと
です。

現場に行くと、違和感に気づきます。
映像でに目に入ってくる違和感です。

「なぜ、ここで止まるのか」
「なぜ、この作業だけ遅いのか」
「なぜ、誰もこの仕組みを使わないのか」

こうした問いは、現場でしか生まれません。
本当のニーズや課題は細部にあるのです。

 

「ただ見ても」わからない

大事なポイントがあります。

現場は、ただ見れば分かる。
実は、そうではありません。

何も準備せずに行く。
説明を聞いて、うなずくだけ。
気になる点を、感覚でメモする。

こうした見方では、
ほとんど何も残りません。

「忙しそうでした」
「大変そうでした」

感想で終わってしまいます。
違和感を感じる必要があります。

そのためには、
事前に考えておくべきことがあります。

 

「現場を見る」ポイント

2つの大事なポイントがあります。

1つ目。
現場を、「構造」として理解する

2つ目。
「望ましい状態」を、事前に整理する

この二つがないと、
目の前の出来事を評価できません。

それが正常なのか。
それとも異常なのか。
判断がつかないのです。

 

① 現場を「構造」で理解しておく

現場には、必ず構造があります。

業務の流れ
システム処理の順序
人の役割分担
情報の流れ

そして、
詰まりやすい工程

これらを、可能な範囲で事前に把握しておく。
完璧である必要はありません。

「この現場では、こういう流れのはずだ」
「ここがボトルネックになりやすいはずだ」

そう考えたうえで、現場に入ります。

すると、
想定と違う点が、自然と目に入ります。

それが、気づきの正体です。

 

② 「望ましい状態」を先に決めておく

もう一つのポイントは、
「望ましい状態」の仮説です。

・この現場は、本来どうあるべきか。
・処理時間は、どのくらいが妥当か。
・人の動きは、もっとシンプルにできないか。

これを考えずに現場を見ると、
評価ができません。

「忙しそうです」
「大変そうです」

それが問題なのか。
それとも通常運転なのか。

基準がなければ、判断できないのです。

 

具体例①:システム障害の現場

あるシステムで、
夜間バッチ処理のエラーが多発していました。

担当者からの報告は、
「原因不明のエラーが出ています」

ログを見ても、はっきりしません。
よくある話です。

ここで大事なのは、
エラーが出た部分だけを見ないことです。

処理全体の構造を確認しました。

すると、少し前の工程で、
不要な「待ち」のロジックが入っていました。

一時的な対応のためでした。
しかし、消されていませんでした。

結果として、
後続処理にデータが間に合わず、エラーが出ていました。

システムを、構造(フローとタイミング)で見た
から、異常に気づけた例です。

 

具体例②:市場調査の現場

あるBtoBサービスの会社です。
営業から、「価格が高いから受注できない」
という声が上がっていました。

そのため、値引きや廉価プランの検討が進んでいました。

そこで、営業の商談に同行しました。
実際の現場を見るためです。

商談では、
顧客の要望把握が終わらないうちに、
機能説明と価格の話が始まりました。

顧客は「分かりました」と言います。
しかし、納得している様子ではありません。

商談後に話を聞くと、
こんな反応でした。

「高いというより、
自分たちに合うか判断できなかった」

問題は価格ではありませんでした。
価値が伝わっていなかったのです。

「あるべき営業プロセス」の仮説を持っていた
から、気付ける課題でした。

 

正しく現場を見る

現場に行くこと自体は、誰でもできます。
しかし、
意味のある現場視察には、技術が要ります。

構造を考えてから行く。
あるべき姿を描いてから行く。

ただ行くだけでは、足りません。

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