
多くの企業が、値上げの壁にぶつかっています。
「得意先が値上げを飲んでくれない」
「競合と価格競争に巻き込まれてしまう」
あなたの会社でも、同じ課題を感じていませんか。
どれだけ丁寧に説明しても、
既存顧客の“相場観”は変わりません。
「その価格帯が普通だ」と思われている限り、
値上げは受け入れられません。
つまり、どれだけ努力しても
いまの市場に留まる限り、価格の天井は動かない のです。
では、どうすればいいのか。
実は、この問題を驚くほどスムーズに突破する方法があります。
それが マーケット(市場)を変えること です。
商材を変えなくても、マーケットは変えられる
「市場を変える」と聞くと、大きな決断に聞こえます。
しかし実際に、商材を変える必要はありません。
変えるべきは 自社の“提供価値”の捉え方 です。
たとえば、次のような変化です。
- SE → 業務改善コンサル
- システムベンダー → ソリューションベンダー
- HP制作 → マーケティングコンサル
- 業務受託 → ビジネスパートナー
- 研修講師 → 人材育成コンサルタント
- スポーツジムトレーナー → パーソナルコーチ
例えば、
SEと業務コンサルだと2~3倍も単価が違う事があります。
研修講師と人材コンサルでは、10倍違うこともあり得ます。
商材そのものは変わっていません。
変わったのは「何を提供している会社なのか」という 意味付けです。
意味付けが変われば、市場が変わります。
市場が変われば、相場も変わります。
提供価値を変えると、“周辺ビジネス”が広がる
提供価値を見直すと、売り方も広がります。
先日、あるHP制作会社の社長がこんな相談をくださいました。
> 「ホームページ制作の値上げができないんです。
> 10万円の会社と比べられてしまうんですよ。」
あなたにも似た経験がありませんか。
そこで私は、こう質問しました。
「制作ではなく、“集客の仕組みづくり”として提案したらどうですか?」
社長は最初きょとんとしていました。
試しに、制作+導線設計+SNS運用をセット
にして「マーケティング支援」として提案。
結果、単価が3倍になった そうです。
商材は同じです。
変わったのは 提供価値の位置づけ だけです。
そして、提供価値を変えると周辺ビジネスも見えてきます。
- 制作 → 運用 → コンサル
- プログラム修正 → 業務改善 → 標準化プロジェクト
- 研修 → 人材育成制度設計 → 組織開発
商売が“横”にも“縦”にも広がります。
価格だけでなく、事業全体のスケールが変わるのです。
提供価値を変えることは、顧客を変えること
「顧客を変える」と聞くと、全く新しい市場に飛び込むイメージがあるかもしれません。
もちろん、個人向け → 法人向けなど、大きく変える方法もあります。
しかし、多くの企業にとってはハードルが高く、成果までに時間もかかります。
ここでお伝えしたいのが、
同じ“顧客企業”の中で、顧客を変える
ということです。
どういうことか?
顧客企業の担当者ではなく、
経営者や最終意思決定者を
“自社の本当の顧客”と定義し直すことです。
たとえば、あなたが担当者からシステム改善の相談を受けたとします。
しかし担当者は予算も権限もありません。
そのため、どうしても「こじんまり」した方向で話が進みます。
でも、経営者は違います。
求めているのは「効率化」「売上向上」「組織改善」といった経営メリットです。
ある経営者はこう言いました。
> 「担当ベースで聞いていたら、ただのシステム修正。
> 経営視点で見たら、これは業務改革プロジェクトだよね。」
同じ内容でも、誰に届けるのかで意味が変わります。
そして意味が変われば、価格も変わります。
もちろん、担当者も大切です。
だからこそ、
担当者と”一緒”に、意思決定者へアプローチ
することが重要です。
まずは“マインド”を変える
ここまでお読みいただいた方なら、既に気づかれたかもしれません。
価格を上げるには、
交渉のテクニックより先に、まずは
自社の見せ方と市場の設定を変えることです。
ただし、マーケットを変えるという考え方は、
究極的には、プロセス、組織、営業フローなど、会社全体の見直しにつながります。
ゆえに、すぐに全面的に変えるのは、容易なことではありません。
だからこそ、まずは マインドから変える 。
- 「自社は何を売っているのか?」
- 「誰に価値を届けるのか?」
- 「その価値は、もっと高い市場でも通用しないか?」
- 「ウチのサービスで顧客の業績を上げられないだろうか?」
こうした問いを持つだけで、景色が変わります。
そしてその“景色の変化”こそが、
値上げを実現する第一歩です。
価格競争に疲れたと感じているなら、
ぜひ一度「提供価値」と「市場の位置付け」を見直してみてください。
必ず、次の機会が見えてきます。
御社の 「価格」を見直してみませんか?
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