「この人、ビジネスセンスがないなぁ」、「センスのない仕事するなぁ」などと感じたことはありませんか? 私は最近こういう人にか何人か出くわし、「センスない」という言葉を自分の中つぶやいたのですが、よく考えてみると自分で使いながら定義が曖昧な言葉だなと思いました。そこで、今回は「センス」の正体を改めて考えてみました。
ビジネスセンスとは何か? 私は「俯瞰力」ではないかと思うのです。
ファッション「センス」がいいという言葉もありますが、これも、単なる「おしゃれ」とは違うような気がします。やはり、TPOにあわせた服装や振る舞いができる人のことをセンスが良い人というのです。
ビジネスも同様です。「頭がいい」だけではなく、周りの状況に合わせた行動ができる人を、「センスが良い」というのではないでしょうか。
では、センスの「ない」人とはどんな人でしょうか?
- 短時間の会議で長々とした説明をしようとす
- 「それ今やる?」とツッコミたくなるタイミングで作業をすすめる
- 大事なイベントの日に休暇を取る
- 言われたことしかしない
- 状況が変わって優先度が変わったのに、もともとの計画どおり仕事をすすめる
といった人に出会うことがあるでしょう。
一方、センスの「ある」人とはどんな人でしょう?
- 相手の理解度や経歴などを踏まえ、ポイントを押さえた説明をする
- 自分の担当領域外の進捗を勘案しながら自分の作業をすすめる
- 重要な会議がある日は、自分が出席しない場合でもスタンバイし、呼ばれれば出席または出席者からの問い合わせにすぐに対応できるようにしておく
- 上司から「XXをチェックしろ」と言われたら、関連する事項も合わせて確認し報告する
- 一方的に自分の主張をするのではなく、相手の言い分を受け止めながら、Win-Winの道を探る
といった人でしょうか。
つまり、相手や全体の状況を俯瞰し、自分を相対的に位置づけた上で、やるべきことを柔軟に調整できる人が「センスのある人」と言えるのではないでしょうか?言葉を変えるとバランス感覚ともいえるでしょう。さらに言えば、こうした俯瞰的な状況把握を元に、自分の発言や行動によって相手や環境を適切にコントロールできる人こそ、世に言う「仕事のできる人」と言われる人かもしれません。
では、こうしたビジネスセンスは後天的に身に着けることはできるのでしょうか?
なんとなく先天的な部分が大きい気はしますが、一定レベルであれば学ぶことが可能でしょう。
まずは、その領域に関する経験と知識の蓄積は最低限必要です。しかし、ただ知識を詰め込んだ、経験を積んだだけではセンスにはなりません。大事なのは、経験と知識を抽象化し、パターンとして頭の中で整理することです。なぜなら、それをしないと異なるシチュエーションへの応用が難しいからです。「相手は違うけど、これはあの時と同じケースだな」とか、「この事象が起きるということは、こういうパターンのリスクがあるはずだ」といった発想が必要になるからです。
そしてもう一つ重要なのは、自分の限界や自分の思考の癖を理解しておくことです。自分が完璧でないことを自覚することで、適切なタイミングでサポートや助言を求めることができるようになります。センスのいい人は「他人の使い方」も上手なのです。
ビジネスセンスは、組織内の役職に関係なく求められます。現場作業者であっても、営業マンであっても、マネージャーであっても必要な能力です。そして経営者にとっては、必須の能力と言えるでしょう。あなたは「ビジネスセンス」がありますか?
(尚、私自身が「ビジネスセンスが高い」と言っている訳ではありません。。。。日々努力です。)