コラム:自分/自社の「強み」を本当に理解していますか?

あなたの「強み」は何ですか? と訊かれてすぐ答えられますか? おそらく、多くの人は答えられないのではないでしょうか? 仮にすぐ答えられたとしても、あなたをよく知る人からすると違和感がある内容かもしれません。

企業にも同じことが言えます。第三者的に見て「自社の強みが分かっていないなあ」と思う企業が少なくありません。

ビジネスにおいて、「強み」が明確なことは、絶対的成功条件です。
「強み」が分かりにくい個人や企業は、選ばれにくいからです。

にもかかわらず、なぜ「強み」が分からない、という状況が起きるのでしょう?
それは、「強み」が他者との比較において定義されるものだからです。
つまり、「強み」を理解するには客観的な視点が必要であり、主観のカタマリである自分の視点からだけではなかなか分からない、ということなのです。

 

「強み」は、「得意なこと」ではありません。
「強み」は、他者との比較において秀でた部分を指します。

例えば、ある水泳選手がいて、種目の中でクロールが一番好きで得意だと感じているとします。しかし、競技会などで成績が良いのはバタフライだとします。その場合、「強み」は競争力のあるバタフライということになります。

今度は、同じ選手がさらに上のクラスの国際大会に行ったとします。日本ではトップクラスだったバタフライも、その国際大会では下位になってしまう事も容易に起き得ます。それは国際レベルでは、バタフライは「強み」とは、少なくともその時点では、言えないという事です。つまり、同じモノであっても、戦う相手や市場次第で「強み」になったり、そうでなかったりする訳です。

 

ビジネス観点での「強み」で言うと、もう一つ考えるべきことがあります。
ビジネスで最も大事な要素のひとつが「マーケティング」や「集客」です。これは、基本的に自社と取引のない会社を自社の顧客にする活動です。この場面では、本当に「強い」ことより、「強そうだ」というイメージが重要です。「この人は製造業出身だから、生産業務に詳しいはずだ」「この会社は小売業の関連会社だから、店舗システムが得意なはずだ」など。論理的には必ずしもそうは断言はできませんが、多くの人はそういう認知をするものです。イメージで受注して、実際は全然だったという事のないように、イメージと実力を近づける努力は必要ですが、取引が始まらないことにはどうしようもありません。顧客の認知を最大限に活用すれば説得力が出ます。反対に、認知に反することを理解してもらうには説明が必要になります。

 

繰り返しになりますが、「強み」が分かりにくい個人や企業は、選ばれにくいのです。これから転職活動を始めようとしている方、新規顧客からのビジネス獲得を目指している方は、第三者の客観的な視点を入れて、改めて「強み」を整理することをお勧めします。強み」は第三者からの方が良く見えるのです。そして、相手(転職先や新規顧客)の目線で定義すべきものなのです。

 

※弊社のコンサルティングの中でビジネスモデルを定義する際にも、「強み」の定義は重要なステップの一つです。手法にご興味のある方は、是非お問い合わせ下さい。