コラム:「DX」って何?~「Amazon化」

ここ数年、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」という言葉がはやっています。
IT業界では、数年ごとにこうした新しい”バズワード”が出てきており、最近は新たなばバズワード「AI」に押され気味ですが、多くの企業では依然「DX化」の取り組みが行われています。長いことITコンサルティング業界にいる私的には、従来の「IT化」を単純に「DX」と呼んでいるに過ぎないものが多いと感じます。
DXについていろいろな人がいろいろな所で書いたりしゃべったりしていますが、今ひとつスッと理解できるものが少ない気がしています。そこで今回は、私の考える「DX」について書いてみたいと思います。

「DX化」とは、自社を「Amazon化」すること。と私は考えています。
当然、Amazonとは異なる業種・業態の会社では、全く同じようにすることはできないと思いますが、Amazonが自社だったら、いまのビジネスをどう変えるだろうと考えてみることです。

 

思いつく範囲ですが、Amazonの特徴は以下のような感じかと思います。

顧客中心のユーザーインターフェーズ
・ 直感的な画面構成
・ 豊富な検索機能
・ 充実した品揃え(書籍・一般商材~サービスまで)
・ 詳細な商品情報
・ 過去の購買履歴、ユーザーの購買動向に基づくリコメンデーション など

(最近の品揃えは、雑多になりすぎて退化している感じはしますが。。。。)

利便性の高いバックエンドプロセス
・ 分かり易いショッピングカート
・ 多様なペイメント
・ 翌日配送
・ 多様な配送オプション
・ 配送ステータス
・ これらを実現する、高度な物流センタやIT

企業・出品者サポート
・ ペイメント・在庫管理・配送 機能の提供 (フルフィルメント)
・ マーケティング用データの提供
・ IT基盤のB2Bへの提供(AWS) など

 

Amazonのプロセス=ITは、「地球上でもっともお客様を大切にする企業」という理念の通り、顧客の利便性最大化に向けて組まれている感じがします。我々が見えない社内の組織や評価なども、こうした方針と整合していることは容易に想像できます。そして、更なる利便性の向上に向けて継続的な改善が行われていることも間違いがありません。

みなさんの会社のプロセスは、顧客の目から見て整流化されているでしょうか? HPに必要な情報は載っているでしょうか? 見積もりをオンライン上で即時発行できますか? 商品の配送予定・状況をオンラインで回答できますか?

もし、Amazonだったら、みなさんのビジネスをどう「DX」するか考えてみるのはどうでしょうか?