コラム:「易き」に流れる人の末路

大きな試験や締切が迫っているにもかかわらず、気づけば漫画やYouTubeに時間を費やし、いざその日を迎えると「もっとやっておけばよかった…」と後悔する。 誰しも一度は経験があるのではないでしょうか。このような行動パターンに陥る人を、「易きに流れる人」と呼びます。 楽な方、快楽に流れやすい人です。

 

「易き」に流れる人の特徴

「易き」に流れる人にはいくつかの共通点があります。

  • 目標が漫然としている
    例えば、「試験でいい点を取りたい」と思うだけで、何点を目指すのかや、どの科目に重点を置くべきかを具体的に考えていない。
  • 詳細のタスクを決めていない
    今日やるべき具体的な行動をリストアップしておらず、「とりあえずやるか」と漫然と時間を過ごしてしまう。
  • 好きなことに逃げる
    勉強や仕事よりも、趣味や娯楽を優先し、後で帳尻を合わせようとする。または、得意な科目や作業に逃避する。
  • 目先のソリューションに飛びつく
    簡単に解決できそうな方法や教材に頼り、本質的な努力を避ける。または、目の前に現われた安易な機会に飛びつき、もともとの計画を安易に変えてしまう。
  • 期限を決めない、または安直に延ばす
    やることを決めたものの、いつまでにやるかという期限を設定しないためなかなかタスクにとりかからない。仮に期限を設定しても、上手くいかなかったり、他の楽しいことを優先させ安直に先延ばしする。結果、本番直前になって、すべきことが全く終わっていなかったことに唖然とする。

 

こうした状況から脱するためには、自分自身を厳格に管理する「セルフマイクロマネジメント」が必要です。具体的には、次の3つの考えが効果的です。

  • 長期ゴールから逆算して目先のタスクを定義する
    例えば、「3か月後の試験で80点以上を取る」という目標があるなら、1週間ごとに達成すべき勉強内容を明確にし、さらに毎日のスケジュールに落とし込むことです。
  • 目標と期限を第三者に宣言する
    自分だけで抱え込むとどうしても甘えが出ます。他人に「この日までにこれをやる」と宣言し、自分を追い込む環境を作るのです。
  • 誰かに管理してもらう仕組みにする
    自分一人で計画の進捗を確認するのが難しければ、信頼できる人に進捗状況をチェックしてもらう仕組みを「自ら作り」ます。これで、強制力を作ります。

 

「易き」に流れる人の末路は、後悔です。やりたいこと、達成したいことがあったはずなのに、そのチャンスを逃してしまうのです。大きな事を成し遂げようとする時は、多くの場合すぐには結果がでないことを忍耐強く継続することが必ず必要になります。個人もそうですし、会社も同じです。

それを避ける方法はあります。繰り返しになりますが、目標を明確にし、詳細の計画を立て、自己管理を徹底し、今日すべきことを先延ばしにしないことです。