コラム:あなたの仕事の「コンセプト」は何ですか?

「御社はどんなご商売をしておられますか?」
初対面の方にお会いした際に、尋ねると、

「Web開発です」
「税理士です」
「飲食業です」・・・・

といった答えが返ってきます。

もう一歩踏み込んで、

「どんな“コンセプト”でビジネスを展開されているのですか?」

と聞くと、

「コンセプトですか?・・・・・・」

「ビジョンという意味ですか?」
「ビジネスモデルの話しですか?」
「事業戦略ですか?」

少し戸惑った反応になります。

近いのですが、
どれも少し違います。

 

しかし、これは特別なことではありません。

多くの会社が、
「コンセプト」を明確に持っていないか、
持っていても現場で共有されていないからです。

 

さらに言えば、
コンセプトは、会社についてだけのものではありません。

部門、新規事業、プロジェクト、社内企画、個人事業・・
コンセプトは、あらゆる単位で、本来は必要なものです。

 

慣れ親しんだ言葉ですが、
こうした文脈では馴染みのないかもしれません。

今回はこの「コンセプト」について考えてみたいと思います。

 

コンセプトとは何か

コンセプトとは、

「誰に、どんな価値を、どんな手段で届けるか」

この3つを「セット」で定義したものです。

どれか1つでも欠けると、途端に曖昧になるから
「セット」が大事です。

 

BtoCの例

例えば、セブンイレブン

  • 誰に:忙しい生活者
  • どんな価値:必要なものが“すぐ手に入る”利便性
  • どんな手段:駅前立地・売れ筋に絞った商品・徹底したオペレーション

単に「物」を売っているのではなく、
「コンビニエンス(利便性)」を売っているのです。

 

スターバックス(創業期)も分かりやすい例です。

  • 誰に:会社でも、家庭でもいろいろストレスのある労働者
  • どんな価値:家庭でも職場でもない“第三の場所”
  • どんな手段:空間設計・接客・せかされない

コーヒーそのものではなく、
「リラックスできる空間」を売っている。

 

BtoBの例

では、BtoBではどうでしょうか。

例えば、オービック(日本のERPベンダー)。

  • 誰に: ニッチな業界の中小企業(初期)
  • どんな価値:ビジネス成功のための「型」を提供
  • どんな手段:標準システム・直販・自社要員による導入、リース・クラウド

多くのSIerが
「要件通りに作ること」を主軸にしているのと対象的に、

オービックは、
「業務の回し方」のベストプラクティスを提供している

ということになるでしょう。

 

こうしたコンセプトは、
必ずしも外部に公開されているとは限りません。

スターバックスの「サードプレイス」ように短い言葉に集約されることもあれば、
組織内で暗黙知として共有されている場合もあります。

 

※尚、上記各事例は、飛躍期のコンセプトであり、現在のそれは、異なっている可能性があります。また、外部に公表されていないため、各種情報から当社で整理したものもあります。

 

コンセプトのメリット

コンセプトがあると、どんな良いことがあるでしょうか。

① 軸になる

意思決定の迷いが減ります。

やるか、やらないか。
この顧客を取るか、取らないか。
この案件にリソースを割くか。

すべてが
「コンセプトに合うかどうか」で判断できるようになります。

 

② 寄ってくる

コンセプトが明確になると、
“合う人”が自然と集まってきます。

顧客だけではありません。
社員やパートナーも同じです。

営業しなくても、
ある程度「向こうから来る状態」が生まれます。

 

 ③ 寄せ付けない

これは意外と重要です。

合わない仕事を断れるようになる。
いや、「そもそも来なくなり」ます。

結果として、

* 利益率が上がる
* 無駄なストレスが減る

という状態になります。

 

コンセプトは経営の「起点」

コンセプトは、

  •  戦略の起点
  • ビジネスモデルの起点
  • 経営目標の起点

です。

御社のビジネスは/あなたの企画は、
コンセプトが言語化できているでしょうか。
人に説明できるでしょうか。

 

ちなみに、当社の事業コンセプトフレーズはこんな感じです。

  • 経営者の「変えたい」を「形」に。
    エンジニアの「技術」を「価値」に。
    (システム導入上流支援事業)
  • 軸の定まらない企業に「コンセプト」を。
    コンセプトを「ビジネスモデル」に。
    (経営変革支援事業)

 

みなさんのビジネスのコンセプトは明確ですか?
もし「どうだろう?」と感じたのであれば、
コンセプトを言語化してみることをおすすめします。

 

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